日常的非日常(小説)

外伝的零れ話・one
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高校1年生の某日、帰り道にて。
とある仲の良い顔見知りが、家に泊まりに来た。
「それにしても、どうしたんだ、いきなり泊まりたいだなんて」
「まあまあ…アキの生態を詳しく知ろうと思って…」
「お前、その言い方は変態みたいだぞ…。あ、事実か」
「……………」
皮肉ではない。真実を言って何が悪い。
「…あ、そうそう。明日発売のみらまじのルル(※)のフィギュア、予約した?」

(※・「みらまじ」とは、秋火、有紀の大好きなアニメ「みらくる♪まじかる」の事。
「ルル」とは、その「みらくる♪まじかる」に出てくるドジっ娘魔法少女の事である)

「…勿論、4つ予約したよ…ルルたんは小生の生き甲斐の中でアキの次だからね…」
「…4つ?」
「ああ…BLACKたんで予約する時、間違えて1つ多く頼んじゃったんだよ…かといって、キャンセルするのは常連として禁句だと思ってね…」
「……な、なあ有紀。1つ、多く頼んだって、結局邪魔になるだけじゃないか?」
それとなく聞いてみる。
「…つまり、ルルたんのフィギュアを自分のミスで予約を忘れていて、
丁度仲の良い顔見知りが1つ多く買っていたので、上手い事交渉して奪い取ってやろうと」
…ちっ…リアルカンが良いヤツはこれだから困るんだよ…
おかげで手玉に取られそうじゃないか、この悪趣味め。
「奪い取ってやろうなんて思ってもいないがな」
「…ま…アキの頼みなら断れないけどね…。勿論、タダでとは言わないけどね」
「……あーあー分かりましたよ、何がしたいんだ」
「そうだねぇ……。…ふふ、小生が元々アキ…
リュウミ先生のファンだったって言うこと、知っているでしょう?」
「まあ、知っているな」
「そこで1つ取引きだね。小生はアキにルルたんのフィギュアをあげる。そして」
「…そして」
「小生が、山陰リュウミ先生…つまり、アキのアシスタントになる」
「私…リュウミのか?」
「そうそう、リュウミ先生の。」
「…待て」
「ん?」
「考える」
さて…精神的に落ちついたら、考えよう。
………………………。
まず、有紀が、山陰リュウミの、アシスタントを希望。
…アシスタント?なぜだ。もっと他に「秋葉原つれてけ」とか
「土曜日ぶっ通しでアニソン聞こうぜ」とか言うと思ったんだが…
アシスタント…アシスタント…アシスタントぉ?
「お前、アシスタントなんて大仕事できんのか?」
「…勿論。…もっとも、リュウミ先生の仕事現場なんて見たこと無いから
分からないけどね…一度見たら分かるんだけどね…」
…ははーん、読めたぞ読めたぞ、こいつぁ「アシスタント」と言う名義で
私の家に住み込もうとしてるぞ。
こういう奴ほどちょっと頑張れば思考回路が分かる。
だがしかーし!
『あぁん?あんたを家に泊めるぅ?死んでもやだね!
それならルルたんのフィギュアなんてどっかのオークションに落札するね!』
…なーんて言えるワケも無く…
「…仕方ないから、泊めてやるよ」
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