小説

0と5

聞きたかった事がある

まだ高校に入学して間もないあの頃
僕と血の繋がりのある父、アイツと学校帰り、バッタリ会って並んで歩いていた

アイツはあの当時会社にリストラされ、よく仕事を探しにフラフラ出掛けていて、母も姉も皆がよくある話しだと励ましていたのだ

もちろん僕も。


「晴男…お前は沢山勉強していい大学に行くんだよ」

アイツの口癖だった

「何があってもお姉ちゃんやお前を守って立派に育ててみせるからな」

そう言ったんだ



けれど

もうすぐ家に着く十字路の道で急に車が突っ込んできた

僕は高く飛ばされ

病院で目が醒める直前の記憶には逃げる様に背中を向けたアイツの姿だった



そして目覚めた僕の前に映るのは泣いている母と姉だけで
アイツの姿はなかった。

















僕は父親と左腕を同時に失っていた




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