スティーブン・クレイグ・パドック（Stephen Craig Paddock 1953年4月9日生）［アメリカ・無差別殺人犯］
アイオワ州生まれ。1969年、父親が銀行強盗と脱獄により、FBIの指名手配リストに登録された。1977年、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校商業管理系を卒業。1975年頃から1985年まで、郵便局などの連邦政府機関で勤務した。1985年以降、具体的な仕事の内容は不明。しかし、この間にカリフォルニア州、フロリダ州とテキサス州の多くの場所で不動産を購入した記録がある。
2017年10月1日夜10時08分、スティーブン・パドックはマンダレイ・ベイ・リゾート・アンド・カジノの32階の部屋からから大通りラスベガス・ストリップ沿いのラスベガス・ヴィレッジで開かれていたThe Route 91 Harvestカントリー・ミュージックフェスティバル会場に向け自動式の銃を数千発発砲した。射撃は約9分から11分の間継続し、10時19分ごろに止んだ。この事件で58人が殺害され、489人が負傷した。パドックはその後、警官隊の突入前に自殺したとみられる。
ホテルの部屋からはAR-15系ライフルおよびAK-47系ライフルを含む23丁の銃と弾薬が発見され、うち2丁は三脚に固定されテレスコピックサイトが装着されていた。ネバダ州においては警察及び軍公用以外では半自動の銃しか保有することはできないが、パドックは「バンプファイアストック」と呼ばれる装置を用いることで自動小銃に近い速度の連射を行ったとされる。事件後、警察がラスベガス北東約130kmのメスキートにあるパドックの自宅を家宅捜索した結果、少なくとも18丁の銃と爆発物、数千発の銃弾を発見したと発表した。
親族、友人、恋人は口を揃え「そのような事をする人物とは思えない」「予兆はなかった」と話す。パドックはこの2年間にカジノと不動産投資に失敗しており多額の資産を失っていた。また、同時に鬱病を発症しておりこれらが事件の要因の可能性があるとみられた。しかし、パドックは多額の資産は失ってはいたものの、窮困してはおらず、比較的裕福な生活を送っていた。カジノでも大金を稼いでいる光景が目撃されていた。刑事事件や心理学に詳しい者は、一種の拡大自殺ではないかと考える者が多い。結局、パドックの犯罪動機はいまだ不明である。
2017年10月1日死去(享年64)
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